最近妙に引っかかるのが役員や管理職の人たちのスタンスです。
「定年まで持てばいい」という空気
打ち合わせの場や雑談の中で、時折こんなニュアンスを感じることがあります。
「まぁ俺が定年するまでは、この組織も何とかもつだろう」
冗談のように言っているのかもしれません。けれど、それが半分以上は本音なんじゃないか、と感じさせる雰囲気があります。
つまり彼らにとってのゴールは「自分の定年」。その後に組織がどうなるかは、あまり興味がない。
残される側の不安
でも、私たち30代の職員にとっては話が違います。
ここから先、20年、30年と働き続けることを考えると、「今はなんとかもっている」だけでは正直心許ないのです。
- 将来の収益の柱をどう作るのか
- 人材の育成や承継をどう進めるのか
- 時代に合わせてどんな挑戦をするのか
こうしたことに本気で向き合わなければ、10年後、20年後には立ち行かなくなるかもしれない。だからこそ、上に立つ人には「自分の定年」ではなく「次の世代」を見てほしいと思います。
ズレる世代感覚
もちろん、管理職の方々にも「時代に翻弄されながら組織を守ってきた」という自負はあるでしょう。
でも、その「守ってきた」感覚が、いまは「延命している」ように見えてしまう。
私たち世代からすると、攻めの姿勢で未来をつくるというより「とりあえず持ちこたえればいい」という空気にしか見えないのです。
まあもちろん全員が全員最初からそうだったとは思いませんが、農協と言う組織で働いていくうちにそうなってしまうんでしょうかね。
特に農協はその傾向が強いように感じる
農協は他の組織以上に「定年まで持てばいいや」という空気が強いように感じます。
その背景には、組合長や役員が短いスパンで入れ替わる可能性があるという仕組みが大きいのかもしれません。
任期の区切りが短い分、「長期的な構想を描くより、とりあえず自分の任期中を無難に過ごせばいい」という考えに流れやすい。
その結果、「未来をつくるための種まき」よりも「現状維持でやり過ごす」姿勢が優先されがちです。
でも、そうして延命を繰り返しているうちに、気づけば次の世代が背負う課題だけが積み重なっていく…。
これこそ、残される側の30代からすると強い不安を感じるポイントなのです。
終わりに
自分の定年まで持てばいい、というのはある意味で自然な心理なのかもしれません。
でも、その考えのままでは「残される側」に不安としわ寄せが来るのも事実。
どうせなら「自分の定年を迎えるときに、次の世代に胸を張ってバトンを渡せるか」を意識してほしい。
30代の職員として、心からそう願っています。